人の顔色が気になるのはあなたが優しいから?
人と一緒にいると、
「今、機嫌が悪いのかな」
「私、何か変なことを言ったかな」
「どう思われているんだろう」
と、相手の表情や声の調子が気になってしまうことはありませんか?
たとえば、職場で上司に報告をしたときに、
いつもより返事がそっけなく感じられただけで、
「怒らせてしまったかな」
「言い方が悪かったかな」
と、仕事が手につかなくなってしまう。
そんなこともあるかもしれません。
友人とランチをしていて、
ふと会話が途切れた瞬間に、
「つまらない話をしてしまったかな」
「私といても楽しくないのかな」
と、急に不安になることもあるでしょう。
家族との何気ないやりとりでも、
パートナーが少し疲れた顔をしているだけで、
「私が何か悪いことをしたのかな」
と、心当たりを探してしまう。
そんな方もいらっしゃいます。
会議の場で、本当は違う意見を持っているのに、
「言ったら空気が悪くなるかもしれない」
「反対されたら嫌だな」
と、結局何も言わずに飲み込んでしまう。
そんなこともあるかもしれません。
言いたいことを言えずに我慢するたびに、
「本当はどう思っているんだろう」という
自分自身の気持ちが、少しずつ置き去りになっていきます。
LINEで送ったメッセージが、
既読のまま何時間も返事が来ないと、
「何か気に障ることを書いてしまったかな」
と、スマホを何度も確認してしまう。
そんな経験がある方もいるのではないでしょうか。
たとえば、相手の返事がいつもより少し短かっただけで、
「怒っているのかな」
「私、何かしてしまったかな」
と、帰宅してからも何度も思い返してしまう。
そんなこともあるかもしれません。
実は、私も昔は、とても人の顔色が気になる人でした。
だから、相手の様子を気にしすぎて疲れてしまう苦しさが、
よくわかります。
なぜこんなに人の反応が気になるのでしょうか
人の顔色をうかがっている人は、
「よし、今からこの人の顔色を見よう」
と思って見ているわけではないんですよね。
自分でも気づかないうちに、
相手の表情や声の調子、
言葉の一つひとつに意識が向いてしまうのです。
相手が少し黙っただけで気になったり、
いつもと違う表情をしていると不安になったり。
その場では笑っていても、あとから、
「本当は嫌だったのかな」
「無理をさせてしまったかな」
と考え続けてしまうこともあります。
だから、人と会った後にぐったり疲れてしまいます。
たとえば、友人と会って何時間も楽しく話した日ほど、
家に着いた瞬間に、
どっと疲れが押し寄せてくることはありませんか。
ソファに座り込んだまま、
しばらく動けなくなってしまう。
好きな人と過ごした時間のはずなのに、
なぜかぐったりしてしまう。
そんな不思議な疲れを感じたことがあるかもしれません。
楽しく過ごしたはずなのに、家に帰ると何もしたくなくなる。
そんな経験がある方もいるでしょう。
本当なら、仕事や自分のやりたいこと、
楽しいことに使えるはずのエネルギーを、
人の反応を気にすることに使ってしまうからです。
たとえば、褒められたときに、
「そんなことないです」
「たまたまです」
と、つい否定してしまう方も多いのではないでしょうか。
素直に「ありがとうございます」と受け取れず、
かえって居心地の悪さを感じてしまう。
これも、相手にどう思われるかを
無意識に気にしてしまう心のクセと似ています。
また、誰かと自分を比べて、
「あの人はできているのに、私はまだこんな状態だ」
「同じ年齢なのに、どうして私はダメなんだろう」
と、落ち込んでしまうこともあるかもしれません。
比べる相手はいつも、自分より少し先を行っているように見えて、
「私はこのままでいいのだろうか」
と、不安になってしまう。
そんな気持ちを抱えている方も、少なくありません。
しかも、自分でもそのことはわかっています。
「どうして私は、こんなに人に気を使ってしまうんだろう」
「もっと気楽に話せたらいいのに」
「人の顔色なんて気にしないようにしよう」
そう思っているのに、また次の日も同じことをしてしまう。
気にしないようにしようとするほど、
かえって相手の様子に意識が向いてしまうこともあります。
気にしないようにしても、うまくいかないのはなぜ
人の顔色をうかがうことをやめたいと思って、
頑張ってきた方もいるかもしれません。
気にしないようにしたり、
機嫌の悪い人を避けたり、
何も言わずに相手に合わせたり。
なるべく目立たないように、
自分の存在を小さくしてきたこともあるでしょう。
その場が穏やかになるならと、
自分の気持ちを後回しにしてしまう。
本当は嫌なことでも「大丈夫」と言ってしまう。
たとえば、本当は今日は予定があって難しいのに、
「大丈夫だよ」と引き受けてしまったり、
食べたくないものを勧められても、
「ありがとう、いただきます」と断れなかったり。
そんな小さな場面が、日常のあちこちにあるかもしれません。
断ったら嫌われるかもしれない。
がっかりされるかもしれない。
そう思うと、断る言葉がのどの奥で止まってしまう。
そんな感覚を、味わったことがあるかもしれません。
そしてあとになって、
「どうしてあんなふうに答えたんだろう」と、
自分を責めてしまう。
そんなこともあるかもしれません。
でも、それでは本当の意味で楽にはなれないんです。
一時的にその場をやり過ごせても、
心の中には少しずつ疲れがたまっていきます。
なぜなら、人の顔色をうかがってしまうのは、
頭で考えてやっていることではないからです。
「もう気にしない」と決めたからといって、
すぐに止められるものではありません。
それは、幼い頃に身につけた心のクセが、
潜在意識の中に深く根づいているからです。
小さかった頃、まわりの大人の顔色を見て、
「今は静かにしていた方がいいな」
「機嫌を損ねないようにしよう」
と、無意識に学んだ経験があるのかもしれません。
そのときは、それが自分を守るための
とても大切な知恵だったのです。
けれど、大人になった今も、
そのときの反応がそのまま残っていて、
必要以上に人の顔色を気にしてしまう。
そんなことが起こりやすくなります。
たとえば、子どもの頃、
親が忙しそうにしていたり、
疲れた顔をしていたりすると、
「今、話しかけない方がいいかな」
と、感じ取っていたことはありませんか。
その場では、それが正解だったのかもしれません。
けれど、その学びが強く残りすぎると、
大人になった今も、
相手が少し疲れているだけで、
必要以上に気を遣ってしまうようになるのです。
たとえば、心理学の世界では、
三歳から七歳くらいまでの時期に、
多くの価値観や思い込みが
潜在意識に刻み込まれると言われています。
その頃の私たちは、
自分の力だけでは生きていけない、
とても小さな存在でした。
だからこそ、まわりの大人に
嫌われないように、
見捨てられないようにと、
一生懸命、相手の顔色を読み取っていたのかもしれません。
その時に身につけた「生き延びるための知恵」が、
大人になった今も、
無意識のうちに働き続けているのです。
気にしない人との違いは、心の強さではありません
一方で、誰かの機嫌が悪くても、
「あの人、今日は何かあったのかな」
と、さらっと受け止められる人もいます。
相手の様子には気づいていても、
それをすぐに自分の責任だとは考えないのです。
この違いは、特別な心の強さにあるわけではありません。
人が機嫌を悪くしているからといって、
「私が悪いからだ」
「私がダメだからだ」
と、すぐに自分と結びつけない。
「人の気持ちは人のもの。私は私」
という、自分の芯を持っているのです。
たとえば、友人がSNSで頑張っている様子を見て、
「それに比べて私は何をしているんだろう」
と、急に自信をなくしてしまうこともあるかもしれません。
けれど、自分の芯を持っている人は、
他人の頑張りを見ても、
「すごいな」と素直に思いながらも、
自分のペースを大きく崩すことはありません。
比べることと、落ち込むことは、
本当はイコールではないのです。
自分にとって大切なことを、
自分のペースで積み重ねていくだけで、十分なのです。
もちろん、間違えることもあります。
失敗することも、できないこともあります。
そんなときも、
「間違えたなら謝ればいい」
「次から気をつければいい」
「人間なんだから、完璧じゃなくてもいいよね」
と、自分を必要以上に責めません。
今日からできる小さな一歩
いきなり「人の顔色を気にしない自分」に
ならなくても大丈夫です。
まずは、気づくことから始めてみませんか。
たとえば、誰かと話していて、
「あ、今、相手の反応が気になっているな」
と感じた瞬間に、
心の中でそっと、
「気づいたね」
と自分に声をかけてあげてください。
責める必要はありません。
ただ、気づいてあげるだけで十分です。
また、一日の終わりに、
「今日、私はどんな場面でドキッとしたかな」
「そのとき、本当はどうしたかったのかな」
と、自分に優しく問いかける時間を作ってみるのもおすすめです。
紙に書き出してみると、
自分がどんな場面で人の顔色をうかがいやすいのか、
少しずつパターンが見えてくることもあります。
パターンが見えてくると、
「あ、また同じ場面だ」
と、客観的に自分を見られるようになっていきます。
これは、自分を変えようと無理をすることではありません。
ただ、今まで気づかずに繰り返していたことに、
そっと光を当ててあげる作業なのです。
小さな気づきの積み重ねが、
やがて大きな変化につながっていきます。
責めるのではなく、気づいてあげることから
もし今、人の顔色を気にしてしまう自分を責めているとしても、
それはあなたが弱いからではありません。
これまで周りをよく見て、相手を傷つけないように、
関係を壊さないように、
一生懸命やってきたから
こそ身についた反応なのかもしれません。
少しずつ自分の気持ちや相手との境界線を意識できるようになると、
他人の感情や言葉に振り回されにくくなっていきます。
そのために必要なのは、無理やり強くなることでも、
「気にしない、気にしない」と
自分に言い聞かせることでもありません。
人の顔色をうかがってしまう自分を責めるのではなく、
「どうして私は、こんなに人の反応が怖いのだろう」
と、心の奥にある気持ちに気づいてあげることが大切なのです。
すぐに答えが見つからなくても大丈夫です。
まずは、
「私は今、相手の反応を気にしているんだな」
と気づいてあげるだけでも、
少しずつ自分との向き合い方が変わっていきます。
やめたいのにやめられないことは、
あなたの意志が弱いからではありません。
自分を変えようと一生懸命頑張っているのに、
なぜか変われない。
そこには、あなた自身もまだ
気づいていない理由があるのかもしれません。
けれど、その理由は、
「気にしない」と自分に言い聞かせるだけでは、
なかなか見つけられないものでもあります。
なぜなら、その反応は頭ではなく、
潜在意識という、心のずっと奥の方に
しまわれているからです。
言葉で唱えるだけでは届きにくい場所に、
大切な鍵が隠れているのかもしれません。
これから少しずつ、
その理由についてお話ししていきますね。
言葉を変えるだけ、考え方を変えるだけでは、
なかなか変わらなかったという方もいらっしゃるかもしれません。
それは、あなたの努力が足りなかったからではなく、
潜在意識に根づいた思い込みは、
意識の力だけでは、なかなか書き換えられないものだからです。
もし今、一人で抱え込んでいるとしたら、
まずはプチ体験セッションで、
悩みの原因と今の状況を一緒に整理することもできます。
一人で頑張り続けなくて大丈夫です。