親切にされると「申し訳ない」が先に立つあなたへ ― 素直に受け取れない心の仕組みと、楽になるための道すじ
あなたは今、人から親切にされたときに、うれしさより先に「申し訳ない」と感じていませんか?
こんな場面、思い当たりませんか?
電車で席をゆずってもらったとき。
重たい荷物を、さっと持ってもらったとき。
同僚が何も言わずに、仕事を手伝ってくれたとき。
誕生日に、思いがけない贈りものをもらったとき。
ありがたいと思っているのに、口から出るのは「すみません」。
頭の中では「何かお返ししなきゃ」「迷惑をかけてしまった」と、ぐるぐる考えが回りはじめます。
相手は、ただ喜んでほしくてしてくれたのかもしれません。
それなのに、心がどっしり重くなって、素直に喜べない。
そして後から、
「あんな言い方で、感じ悪くなかったかな」
「もっと素直に喜べばよかった」
と、自分にがっかりしてしまうこともあるかもしれません。
もし少しでも「これは私のことだ」と感じたなら、このまま読み進めてみてください。
あなたが悪いのではありません
まず、いちばんお伝えしたいことがあります。
親切を素直に受け取れないのは、あなたの性格が悪いからでも、心がせまいからでもありません。
むしろ、相手の気持ちや手間を大切に考えられる、思いやりのある人ほど、こう感じやすいものなんです。
「申し訳ない」と思うのは、相手のことをちゃんと見ている証拠です。
そのやさしさは、あなたの良いところです。
ただ、そのやさしさが「受け取るときの重さ」に変わってしまっているとしたら、少しだけ、心の奥をのぞいてみる価値があるかもしれません。
「受け取る=借りをつくること」と覚えた心
わたしたちの心には、ふだん意識している部分と、自分でも気づいていない奥の部分があります。
奥の部分は「潜在意識」と呼ばれ、毎日の反応や気持ちのクセを、静かに動かしています。
この潜在意識は、幼い頃に見聞きしたことを、そのまま「そういうものだ」と覚えてしまう性質があります。
たとえば、こんな言葉を聞いて育ったことはないでしょうか。
「人に迷惑をかけてはいけません」
「何かしてもらったら、ちゃんとお返ししなさい」
「ひとに頼らず、自分でやりなさい」
どれも、本来は人として大切なことを伝えたい、愛情のある言葉です。
でも、小さな子どもは、その言葉を大人のようには受け取れません。
「してもらうこと=悪いこと」
「もらったら、必ず返さないといけない」
と、まっすぐに覚えてしまうことがあります。
そうすると、大人になってからも、
親切を受け取った瞬間に、心の中で「借りができた」という合図が鳴るようになります。
そして、その借りを早く返さなくては、と落ち着かなくなる。
これが、「うれしい」より先に「申し訳ない」が出てくる仕組みなんです。
頭では「ありがたく受け取ればいいだけ」と分かっていても、心の奥の合図は、理屈では止まりません。
もう一つの理由 ― 「自分には、してもらう価値がない」
「申し訳ない」の奥には、もう一つ、こんな思いがかくれていることもあります。
「私なんかのために、時間を使わせてしまった」
「こんなにしてもらえるほど、私は何もしていない」
これは、自分の存在そのものを、どこか小さく見積もってしまう気持ちです。
幼い頃に、
「いい子にしているときだけ、認めてもらえた」
「役に立てたときだけ、喜んでもらえた」
という経験が重なると、
何かをしているときの自分には価値があって、何もしていない自分は、してもらえる側ではない、と心が思いこむことがあります。
これはあなたの本当の価値とは、まったく関係がありません。
ただ、そう覚えてしまった「思いこみ」にすぎないんです。
言葉を唱えるだけでは、変わりにくい理由
「そうか、ありがたく受け取ればいいんだ」
「私には、してもらう価値がある」
そう自分に言い聞かせようとする方も多いと思います。
もちろん、それは悪いことではありません。
でも、実際にやってみると、
親切にされた瞬間に、やっぱり心がそわそわして、
また「すみません」が出てしまう。
そして、
「言い聞かせたのに、やっぱりできなかった」
と、また自分にがっかりしてしまう。
これは、あなたの努力が足りないからではありません。
頭で考えていることと、心の奥で覚えていることが、ちがう方向を向いているからです。
心の奥の「受け取ると借りができる」という思いこみは、幼い頃の気持ちといっしょに残っています。
そこがそのままだと、一人で言葉を唱えるだけでは、なかなか届きにくいのです。
だから「前向きに考えましょう」「感謝の気持ちをもちましょう」という頑張り方だけでは、変わりにくいんですよ。
今日からできる、小さな一歩
それでも、日々の中でできることもあります。
むずかしいことは、ひとつもありません。
一つめは、「すみません」を「ありがとう」に言いかえてみること。
何かしてもらったときに、
「すみません、わざわざ」ではなく、
「ありがとう、うれしいです」と言ってみます。
最初は、ぎこちなくて構いません。
言ったあとに、胸のあたりがどんな感じか、そっと感じてみてください。
二つめは、「お返しは、すぐにしなくていい」と決めておくこと。
お返しは、できるときに、自然な形でできれば十分です。
それに、相手は見返りを求めていないことのほうが、ずっと多いものです。
三つめは、受け取ってもらえてうれしかった経験を、思い出してみること。
あなたが誰かに何かをしてあげたとき、相手が「ありがとう」と受け取ってくれたら、どんな気持ちになるでしょうか。
きっと、うれしくて、あたたかい気持ちになるはずです。
受け取るということは、相手によろこびをわたすことでもあるんですよ。
気持ちが変わると、行動が変わる
わたしがこの仕事をしていて、いちばん感じていることがあります。
それは、気持ちが変わると、行動は自然に変わっていく、ということです。
ミラクルセッションを受けてくださった方から、
「自分の気持ちを大切にして、嫌なことを断れるようになりました」
「自分責めがなくなると、こんなに毎日が楽しいのですね」
「こんなに心も体も軽やかで、スッキリするんですね」
といった声が届いています。
無理に頑張って変えたのではありません。
心の奥で重たかった思いこみがほどけたことで、
行動も、表情も、毎日の楽しさも、あとからついてきたのだと思います。
「申し訳ない」が少しずつ「うれしい」に変わっていくと、
人とのつながりが、重たいものから、あたたかいものに変わっていきます。
そして、あなたが心の奥にしまっている「やりたいこと」や「言いたいこと」も、
少しずつ顔を出せるようになっていくかもしれません。
一人で頑張り続けなくて大丈夫です
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
親切を素直に受け取れないのは、長いあいだ、あなたが人に迷惑をかけないように、がんばって生きてきた証です。
その気持ちは、否定しなくて大丈夫です。
ただ、これからは「申し訳ない」ではなく、
「うれしい」「ありがとう」と、もっと楽に受け取れる毎日を、選んでもいいんですよ。
ミラクルセッションは、わたし自身の経験と、その場でのひらめきを、ヒプノセラピー(催眠療法)と融合させた独自のセッションです。
心の奥にある思いこみにやさしく触れながら、あなたが本来もっている、楽しく生きる力を取り戻すお手伝いをしています。
まずは、プチ体験セッションで、悩みの原因と今の状況を一緒に整理できます。
一人で頑張り続けなくて大丈夫です。
あなたが、「今日も楽しかった」と一日を終えられる日が、そう遠くありませんように。