できなかったことばかり目についてしまうあなたへ ― 心のフィルターの仕組みと、ゆるめ方
あなたは、こんな一日を過ごしていませんか
今日一日を振り返ったとき、頑張ったことよりも、できなかったことばかり思い出してしまう。
そんなことはありませんか。
仕事で九割うまくいっても、残りの一割の失敗ばかりが頭に残る。
人から褒めてもらっても、その言葉より先に、自分の足りないところが気になってしまう。
夜、布団に入ってから、今日の反省点ばかりを数えてしまう。
友達と比べて、「自分はまだまだだな」とため息をついてしまう。
SNSで誰かの頑張りを見て、自分だけが足りていない気がしてしまう。
そんな自分を、「後ろ向きだから」「完璧主義だから」と、また責めてしまってはいませんか。
でも、それはあなたの性格の弱さではありません。
心の仕組みとして、誰にでも起こりうることなんです。
なぜ「できなかったこと」ばかり目についてしまうのか
人の心は、もともと「危ないことを覚えておく」ことが得意にできています。
これは、自分を守るための、とても自然な働きです。
うまくいったことよりも、うまくいかなかったことのほうが、記憶に強く残りやすい。
これは、脳と心にもとから備わっている仕組みで、あなただけに起きていることではありません。
たとえば、十個のことをやり遂げても、一個のミスのほうが、なぜか一日じゅう頭から離れない。
たとえば、誰かに一度だけ注意されただけなのに、その日一日、ずっとそのことが気になって、他のことが手につかなくなる。
家事や仕事で、九割きちんとできていても、残りの一割の抜けが気になって、一日中そのことばかり考えてしまう。
そんな経験がある方も多いのではないでしょうか。
これは「できなかった自分」を責めるための仕組みではなく、次に同じ失敗をしないように、心が気をつけてくれているだけなんです。
それだけ集中して思い出してしまうのも、心が「次は失敗しないように」と、一生懸命はたらいてくれているからなんです。
これは「心が弱いから」でも「考え方がおかしいから」でもなく、誰の心にも備わっている、ごく自然なはたらきなんですよ。
ただ、その働きが強くなりすぎると、良かったことに気づく力よりも、足りないところを探す力のほうが、ずっと優位になってしまいます。
そうなると、どれだけ頑張っても、「まだ足りない」という感覚だけが残ってしまうんですね。
幼いころの思い込みが、心のフィルターを作っている
この「できなかったことばかり目につく」というクセには、幼いころに作られた思い込みが関係していることがあります。
たとえば、「ちゃんとできないと、認めてもらえない」。
「失敗したら、がっかりされる」。
「完璧にやらないと、愛してもらえない」。
人によって、思い込みができたきっかけはさまざまです。
厳しく叱られた経験かもしれませんし、誰かと比べられた経験かもしれません。
どんなきっかけであっても、それはあなたが悪いからではなく、その状況の中で、心が一生懸命に身につけた対処のしかただったんです。
そんな思い込みが小さいころにできてしまうと、大人になってからも、自分の行動を無意識のうちに採点するようになります。
良くできたところよりも、できなかったところを探すほうが、その人にとって「当たり前」になってしまうんです。
大人になってからは、仕事のメールを送った後に何度も読み返したり、人からの返信が少し遅いだけで、「何か悪いことをしたかもしれない」と不安になったりすることもあります。
友人が何気なく言った一言を、「もしかして自分のことを責めているのかな」と、必要以上に深読みしてしまう。
そんなふうに人の言葉を受け取ってしまうのも、同じ思い込みが関係していることがあります。
これも、幼いころに身につけた「気をつけていないと危ない」という思い込みが、形を変えて今も働いているサインなんですね。
これは、幼いあなたが、精一杯考えた末にたどり着いた、自分を守るための工夫でした。
その工夫が、今もそのまま、大人になったあなたの中で働き続けているだけなんですね。
大人になった今、その思い込みが本当に正しいのかどうかを、あらためて見直してみることもできます。
だから、「どうして自分はいつもこうなんだろう」と、自分を責める必要はありません。
「前向きに考えよう」だけでは、なかなか変わらない理由
「良いところを見つけよう」「前向きに考えよう」と、頭で意識してみたことがある方も多いと思います。
けれど、しばらくするとまた、できなかったことばかりが気になる毎日に戻ってしまう。
そんな経験はありませんか。
これは、あなたの努力が足りないからではありません。
「大丈夫、私はよくやっている」と、鏡の前で自分に言い聞かせてみた経験がある方もいるかもしれません。
それでも、心の奥のほうでは、「本当はそう思っていない」という声が、どこかで響いてしまう。
「できなかったことを探してしまう」というクセは、意識してコントロールできる部分よりも、もっと深いところ、潜在意識と呼ばれる部分に根づいているからです。
幼いころにできた思い込みが、その奥にそのまま残っていると、どれだけ頭で「前向きに考えよう」と言い聞かせても、なかなか長続きしないことがあります。
言葉だけを変えようとしても、心の奥にある古いルールが、そのまま働き続けてしまうからです。
考え方だけを変えようとするのは、木の枝葉だけを整えて、根っこをそのままにしておくようなものです。
見た目は少し変わっても、時間が経つとまた、元の形に戻ってしまうことがあります。
だからこそ、できなかったことを探すクセの、その一番はじめのきっかけまでさかのぼって、そっとほどいていくことが、遠回りに見えて、実はいちばん確かな近道になることがあります。
だからこそ、表面の考え方だけでなく、その奥にある思い込みそのものに、やさしく働きかけていくことが大切になります。
今日からできる、小さな一歩
とはいえ、いきなり心の奥を変えるのは難しいものです。
まずは、今日からできる、小さなことから始めてみませんか。
一日の終わりに、「今日できたこと」を、ひとつだけ思い出してみてください。
どんなに小さなことでも構いません。
「約束の時間に間に合った」「ひと言、ありがとうと言えた」、それだけでも十分です。
できなかったことを数える代わりに、できたことをひとつ拾い上げる。
また、「できなかったこと」が頭に浮かんできたときは、それをノートに書き出してみるのもおすすめです。
頭の中でぐるぐる考え続けるより、紙に書き出すだけで、気持ちが少し落ち着くことがあります。
誰かに「今日はこれができたよ」と話してみるのも、良い方法です。
声に出すことで、頭の中だけで考えているときよりも、その「できたこと」がしっかり記憶に残りやすくなります。
できなかったことを反省すること自体は、決して悪いことではありません。
ただ、その反省とセットで、「できたこと」にも同じくらい目を向けてあげることが、大切なバランスになります。
最初は、「こんな小さなことでいいのかな」と思うかもしれません。
けれど、小さな「できたこと」を積み重ねていくことが、心のフィルターをゆるめていく、いちばん確かな方法なんです。
これを続けていくと、少しずつ、心の中にある「採点のクセ」がゆるんでいきます。
実際に、自分を責める気持ちが減っていくと、「こんなに毎日が楽しいんだ」と感じられるようになった、という声もたくさん届いています。
気持ちが変わると、行動まで変わっていく。
これは、多くの方を見てきて、私が何度も実感してきたことです。
やりたいことに挑戦できるようになったり、自分の気持ちを大切にして、嫌なことを断れるようになったり。
皆さんの表情が明るくなっていく瞬間を見られることが、この仕事をしていて、いちばん嬉しいことのひとつです。
一人で抱えなくても大丈夫です
私自身にも、人に合わせすぎてしまったり、言いたいことをうまく言えなかったりした時期がありました。
だからこそ、「自分ばかり責めてしまう」というあなたの気持ちが、よく分かります。
ただ、頭で分かっていても、長年のクセになっている思い込みは、自分一人の力だけではなかなか変えにくいものです。
頭で分かっているだけでは変えにくいものだからこそ、潜在意識に直接働きかけていく方法があります。
そんなときに、私自身の経験と、心理の知識、その場でのひらめきによるアドバイスを、ヒプノセラピーと組み合わせた独自のセッションが、ミラクルセッションです。
潜在意識にやさしく働きかけながら、その思い込みがいつ、どんなふうにできたのかを一緒にたどっていくことができます。
「できなかったこと」ばかり目についてしまうのも、あなたが弱いからでも、性格が悪いからでもありません。
小さいころに、あなたを守るためにできた思い込みが、今もそのまま残っているだけなんです。
「もっと早く、自分を責めるクセに気づいていればよかった」と思う必要もありません。
今、こうして読んでくださっていること自体が、もう一歩を踏み出している証です。
あなたの中にも、まだ気づいていない「がんばってきた自分」が、たくさん眠っているはずです。
まずはプチ体験セッションで、悩みの原因と、今のあなたの状況を一緒に整理することができます。
一人で頑張り続けなくて、大丈夫です。
あなたが自分の良いところに、安心して気づけるようになる日を、心から願っています。