「役に立たなきゃ」と思ってしまうあなたへ ― 自分の価値を“役に立つかどうか”で測ってしまう心の仕組みと、抜け出すヒント
何かしてあげた時だけ、安心できていませんか
あなたは、誰かに何かをしてあげた時だけ、「ここにいてもいいんだ」とほっとしていませんか。
仕事で頼まれた作業を終えた時、家族のために何かをしてあげた時、友人の相談に乗ってあげた時。
そんな瞬間に、ようやく肩の力が抜けて、安心できる。
逆に、何もできていない時間が続くと、申し訳なさや、どこか落ち着かない気持ちが出てくるかもしれません。
頼まれたことなら、どんなに忙しくても引き受けられるのに、何もしなくていい休日になると、なぜかそわそわしてしまう。
ソファでゆっくりしているだけなのに、「こんなことをしていていいのかな」と、心のどこかがざわつく。
まわりからは「頑張り屋さんだね」「優しいね」と言われることが多いけれど、本人の中では、頑張っているというより、そうしていないと落ち着かない、という感覚の方が近いかもしれません。
もし、そんな感覚に心当たりがあるなら、まず知っておいてほしいことがあります。
それは、あなたの性格が悪いからでも、わがままだからでもないということです。
自分の価値を「役に立っているかどうか」で測ってしまうのは、頑張りすぎてしまう優しい人によく見られる心の動きです。
ずるい人や、人の気持ちを考えない人には、こういう感覚はなかなか起きません。
むしろ、今まで誠実に、まわりの人のために力を尽くしてきたからこそ、そう感じやすくなっているのかもしれません。
なぜ「役に立つこと」と「愛されること」が結びついてしまうのか
では、なぜ「役に立つこと」と「愛されること」が、心の中で同じ箱に入ってしまうのでしょうか。
これには、潜在意識の仕組みと、幼いころの経験が関係していると考えられています。
小さいころ、お手伝いをした時や、きょうだいの代わりに我慢した時、お母さんやお父さんの顔色が良くなったり、たくさん褒めてもらえたりした経験はありませんか。
反対に、何もしていない時や、わがままを言った時には、不機嫌な顔をされたり、構ってもらえなかったりした経験はなかったでしょうか。
子どもはまだ、物事の理由を細かく考える力を持っていません。
そのため、「役に立った時に、愛情をもらえた」という経験が重なると、潜在意識はその二つを、ひとつの方程式としてしまうことがあります。
役に立つ、イコール愛される。
役に立たない、イコール愛されない、もしくは見捨てられるかもしれない。
子どもにとって、愛情をもらえるかどうかは、生きていく上でとても大きな問題です。
だからこそ、潜在意識は一生懸命、その方程式を守ろうとします。
大人になった今、本当はもう、何もしなくても大切にされる関係がたくさんあるはずです。
家族も、友人も、パートナーも、あなたが何かをしてくれるからではなく、あなたという存在そのものを大切に思っていることの方が多いはずです。
それでも、潜在意識の中では、幼いころにできた思い込みが、今もそのまま生き続けていることがあるのです。
頭では分かっていても、心のどこかで「役に立たないと、ここにいる資格がない」と感じてしまう。
その感覚のもとをたどると、幼いころの小さな体験がつながっていることが、少なくないのです。
頼まれごとを引き受けすぎて、自分の時間がなくなっていませんか
この思い込みがあると、日常の中で、いくつかの場面が繰り返されやすくなります。
頼まれごとを断れず、気づけば自分の予定がいっぱいになっている。
誰かが困っていそうな様子を見つけると、頼まれる前から自分で動いてしまう。
職場でも家庭でも、気づけば一番多くの役割を抱え込んでいる。
何もしていない休日に、「このままでいいのかな」と、理由もなく不安になる。
私自身にも、人に合わせすぎて、本当に言いたいことを言えなかった時期がありました。
振り返ると、「言ったら嫌われるかもしれない」という気持ちが、ずっと心の中にあったように思います。
もし今、同じような感覚があるとしたら、それは弱さではありません。
ずっと、一生懸命に、まわりとの関係を保とうとしてきた証なのです。
ただ、その頑張り方が、少しだけ自分を苦しくする方向に向いてしまっているのかもしれません。
役に立つことと、大切にされることは、本当は別のものです。
その二つを分けて考えられるようになると、同じ優しさを持ちながらも、もっと楽に人と関われるようになっていきます。
「大丈夫」と言葉で唱えても、なかなか変わらない理由
「私には価値がある」と、言葉だけで何度も自分に言ってみても、なかなか気持ちが変わらないと感じたことはありませんか。
これは、あなたの努力が足りないからではありません。
幼いころにできた思い込みは、潜在意識の深いところにしまわれています。
頭でどれだけ「大丈夫、今のままでいい」と理解しても、潜在意識の奥にある思い込みがそのままだと、ふとした瞬間に、また同じ不安がよみがえってしまうのです。
よく、意識の力と潜在意識の力は、海に浮かぶ氷山にたとえられます。
水面の上に出ている部分が意識、水面の下に隠れている大きな部分が潜在意識です。
言葉で自分に言い聞かせるのは、水面の上の部分だけを変えようとしているようなものです。
水面の下にある思い込みがそのままだと、しばらくすると、また元の感覚に戻ってしまうことがあります。
だからこそ、言葉を変えるだけでは、なかなか根本から変わりにくいのです。
これは、あなたの気持ちの問題ではなく、心の仕組みの問題なのです。
気持ちが変わると、行動は自然に変わっていきます
私がこの仕事をしていて、一番うれしく感じるのは、気持ちが変わると、行動が自然に変わっていく瞬間を見ることです。
実際にセッションを受けられた方からは、「自分の気持ちを大切にして、嫌なことを断れるようになりました」という声をいただくことがあります。
また、「自分責めがなくなると、こんなに毎日が楽しいのですね」と話してくださった方もいます。
無理に「頑張って前向きに考えよう」としなくても、心の奥にある思い込みがゆるんでいくと、自然と行動が変わっていくのです。
役に立つかどうかではなく、「今の自分のままで大丈夫」と思えるようになると、頼みごとを断ることも、何もしない時間を過ごすことも、少しずつ怖くなくなっていきます。
そうして、自分がやりたいことや、本当に言いたいことが、自然に出てくるようになります。
まわりの役に立てている自分も、何もしていない自分も、どちらも同じように大切な自分だと思えるようになる。
それが、本当の意味での安心につながっていくのだと思います。
一人で頑張らなくて大丈夫です
もし今、「役に立たなきゃ」という思いに、少し疲れを感じているなら、どうか一人で抱え込まないでください。
潜在意識の奥にある思い込みは、自分一人で気づいたり、変えたりすることが難しいものです。
本を読んだり、言葉を変えたりするだけでは、なかなか届きにくい場所にあるからです。
まずはプチ体験セッションで、悩みの原因と、今のあなたの状況を一緒に整理することができます。
私自身の経験や、その場で感じ取ったひらめきを、ヒプノセラピーと組み合わせたミラクルセッションでは、潜在意識に働きかけながら、幼いころにできた思い込みを一緒にゆるめていくお手伝いをしています。
一人で頑張り続けなくて大丈夫です。
何もしていない時間にも、ちゃんと価値があるあなたのままで、安心して過ごせる毎日が、きっと待っています。